gBizIDとSECURITY ACTIONの取得手順と留意点|デジタル化・AI導入補助金

gBizIDとSECURITY ACTIONの取得手順と実務の留意点|デジタル化・AI導入補助金
デジタル化・AI導入補助金の申請ではアカウント整備が申請内容と同様に重要です。準備の優先順位と実務でよく生じる課題を整理します。
この記事でわかること
- デジタル化・AI導入補助金の申請に必要なgBizIDとSECURITY ACTIONの役割と取得の順番
- gBizIDプライム・メンバーの違いと自社に合ったアカウント種別の選び方
- SECURITY ACTION(★一つ星・★★二つ星)の取得ステップと変更点
- 申請準備でよく生じる課題10点と事前対処のスケジュール設計
目次
本記事は一般的な情報提供です。画面表示や要件は更新されることがあります。特にSECURITY ACTIONは申込方法が変わる予定があるため、実際の手続き前に必ず最新の公式案内を確認してください。
1. gBizIDとSECURITY ACTIONの位置づけ
1-1. gBizIDは行政手続きの共通ログイン
gBizIDは、複数の行政サービスに共通で使える認証IDです。補助金の申請では、事業者として本人確認された状態でログインする必要があるため、早い段階での取得が必須になります。申請の入力そのものより、まず入口であるログイン環境を整えることが、申請準備の基本的な進め方です。
1-2. SECURITY ACTIONは情報セキュリティ対策の自己宣言
SECURITY ACTIONは、中小企業・小規模事業者が情報セキュリティ対策に取り組むことを自己宣言する仕組みです。補助金の申請画面で、宣言済であることを示す情報の入力が求められることがあり、gBizIDと並んで準備が必要になります。
実務では、SECURITY ACTIONは手順自体は難しくない一方、申込方法の変更や、宣言情報の扱いの更新が起きやすい点が注意ポイントです。
1-3. デジタル化・AI導入補助金では「gBizIDプライム+SECURITY ACTION」が基本セット
デジタル化・AI導入補助金の申請の準備でつまずきやすいのは、要件の理解よりも「必要なアカウントが揃っていない」「IDはあるがログインできない」「宣言情報が古い手順のまま」という入口のトラブルです。
だからこそ、基本セットとして、gBizIDはプライムを取り、SECURITY ACTIONも早めに済ませ、申請の前にログインと入力確認まで終えておくことが重要です。
2. アカウント種別の選定:どのgBizIDを取得すべきか
2-1. gBizIDの3種別とデジタル化・AI導入補助金での位置づけ
| 種別 | 主な特徴 | 補助金申請での位置づけ |
|---|---|---|
| gBizIDプライム | 代表者の本人確認を前提とした本体アカウント | 補助金の申請主体として必須。基本的にこれが必要 |
| gBizIDメンバー | プライムから発行して担当者に付与するサブアカウント | 実務担当者が入力・添付整理を行う場合に活用 |
| gBizIDエントリー | 簡易的なアカウントで対応できる手続きが限定される | 補助金やSECURITY ACTIONの運用では対応できないケースが多い。原則プライムを選定する |
2-2. 補助金申請を見据えた場合はプライムを優先する
デジタル化・AI導入補助金ほか補助金の申請でのミスを減らすなら、プライムを先に取得し、必要に応じてメンバーを追加、が最も堅い手順です。
エントリーで進めた後に要件を満たさず取り直しが必要になるケースがあります。締切が近いほど影響が大きいため、最初からプライムを選定することが実務上の基本です。
2-3. 発行に時間がかかる前提で動く
gBizIDは「申請したらすぐ使える」と思われがちですが、実務では発行まで時間がかかることがあります。補助金の締切に合わせるなら、準備の順番は必ず、gBizIDが最優先です。
目安としては、申請締切から逆算し、少なくとも3週間前にはgBizIDの着手をしておくと安心です。遅れても取り返せる作業は多いですが、ID発行の待ち時間だけは短縮できません。

3. gBizIDプライムの取得手順
3-1. 事前に準備するものチェックリスト
- 代表者の氏名、住所、連絡先(本人確認書類と表記を合わせる)
- 法人の場合:法人番号、商号、本店所在地(公的情報と一致させる)
- 確実に受信できるメールアドレス(迷惑メール設定も確認)
- 認証に使う端末(スマホなど)
加えて、入力ミスの多いポイントは「表記ゆれ」です。丁目や番地の表記、ビル名の有無、法人名の記号、代表者名の旧字体などは、わずかな違いで手続きが止まる原因になります。入力前に、参照する元データをひとつに決め、同じ表記で統一してください。
3-2. ステップ1 申請方式を確認して開始する
プライムの申請は、申請者の状況によりオンライン申請と書類申請で分岐することがあります。ここで分岐を見誤ると手戻りになるため、最初に案内に従って自分がどちらのルートかを確認し、そのルートに沿って進めます。
入力を開始する前に、申請方式と必要書類を整理してから着手することで入力ミスを減らせます。
3-3. ステップ2 情報入力と本人確認を終える
オンライン申請の場合は、入力後に本人確認や認証の手順に進みます。書類申請の場合は、申請書類を作成し、必要書類をそろえて郵送する流れになります。
ここで多いのが、印刷後に誤字に気づき、手書きで直してしまうパターンです。安全策としては、誤りに気づいた時点で作り直すことです。
また、法人の場合は、登記上の所在地や代表者表記と申請内容が一致しているかを必ず確認してください。
3-4. ステップ3 取得後すぐに認証設定を整える
gBizIDは、取得できたとしても「ログインできる状態が安定しているか」が別問題です。認証方式の見直しや、端末変更による認証アプリの引継ぎ不足などで、締切直前にログインできなくなる事故が発生することがあります。
取得したら当日中に次の3点を確認してください。
- 実際にログインできること
- 認証方式が現在の運用に合っていること
- 申請に使う端末でログインできること
可能なら、代表者端末だけでなく、実際に申請作業をする端末でもログイン確認をしておくと安心です。
3-5. 申請開始前にID管理ルールを設計する
デジタル化・AI導入補助金では、IDやパスワードが複数登場します。場当たりでメモを分散すると、誰がどのIDを持っているのか分からなくなります。
次のルールを申請開始前に決めておくことが推奨されます。
- ID類の保管場所を1か所に固定
- 共有範囲を最小化(代表者のプライム情報は安易に共有しない)
- 担当者はメンバーで運用し、役割分担を明確化
これだけで、締切直前の混乱を大幅に軽減できます。
4. gBizIDメンバーの取得と担当者運用の設計
4-1. メンバー運用が向くケース
- 代表者が多忙で、入力作業は担当者が進めたい
- 社内で役割分担して、確認と入力を分けたい
- 代表者のログイン情報をむやみに共有したくない
メンバー運用は、最終責任を代表者に残しつつ実作業を担当者が進める設計で、補助金の実務に適した運用形態です。
4-2. メンバー付与の進め方
プライムでログインし、メンバーを発行して担当者に割り当てます。運用上の注意は、誰がどこまで操作するかを最初に決めることです。
推奨される役割分担の例は次のとおりです。
- 担当者:入力、添付資料の整理、証憑の保管
- 代表者:最終確認、提出前チェック、重要事項の承認
この分担だと、代表者の負担が軽くなりつつ、最終責任と確認の流れが明確になります。
4-3. 代表者の確認工程を事前に設計する
代表者が多忙な会社ほど、提出直前に確認ができず止まります。対策として、提出前チェックの時間をあらかじめ確保し、最低限の確認項目だけ固定してください。
例
- 入力の表記ゆれがない
- 添付資料の品目名と入力が一致
- ID類が正しい
- 提出ボタンを押す前に最終確認が完了
確認項目を絞り込んでおくことで、代表者が多忙な状況でも確認工程を機能させやすくなります。
5. SECURITY ACTIONの取得ステップと変更点
| 確認事項 | 内容 |
|---|---|
| 申込方法 | 申込システムや手順は変更される予定がある。手続き当日に公式の最新案内を確認してから着手する |
| 取得水準(星の数) | デジタル化・AI導入補助金の要件を満たす水準を選定する。選定に迷う場合は要件充足を優先し早期着手する |
| 所要時間 | 宣言情報が発行されるまでに時間がかかる場合がある。申請締切から逆算して余裕を持って対応する |
| 宣言情報の管理 | 発行された宣言情報は、申請画面での入力に使用する。控えを一か所に保存しておく |
5-1. 申込方法の変更を前提に最新の公式手順で対応する
SECURITY ACTIONは申込方法やシステムが変わる予定があるため、過去の手順記事や古い画面を前提に進めるとつまずきやすくなります。重要なのは、手続き当日に公式案内を確認し、その手順どおりに進めることです。
5-2. 取得水準の選定基準
星の選択で悩む方が多いですが、デジタル化・AI導入補助金の準備では「まず要件を満たすこと」「締切に間に合わせること」が最優先です。 申請の締切りが迫っている場合は星は1つにしましょう。申請の締切りまで余裕がある場合は、星2つを狙ってください。デジタル化・AI導入補助金の申請では、他の申請者との差別化できる余地が少ないので、なないろバックオフィスでも申請まで余裕のある事業者には星2つの取得をお勧めしています。
判断基準は次の通りです。
- 要件を満たし申請準備を優先したい場合は、要件を充足する範囲で取得しやすい水準を選定する
- 社内の規程整備や手順整備まで含めてセキュリティ対策を強化したい場合は、上位の取り組みも検討

5-3. 初回取得の標準的な手順
ステップ1 gBizID(プライム推奨)を先に取得する
ステップ2 SECURITY ACTIONで星を選び、申込を行う
ステップ3 宣言済であることを示す情報を受け取る
ステップ4 デジタル化・AI導入補助金の申請画面で必要箇所に入力する
SECURITY ACTIONを先行させようとして途中でgBizIDが必要となり手続きが停止するケースがあります。必ずgBizIDを先に取得してから進めてください。
5-4. 宣言済み事業者が注意すべき確認事項
過去に宣言済でも、デジタル化・AI導入補助金事務局の運用や入力方法が更新され、以前の情報がそのまま使えない場合があります。
よくある失敗は、次の2つです。
- 古い手順の情報を前提にしていて、申請画面で通らない
- 宣言済の情報はあるが、どこに控えたか分からず探索に時間を要する
対策は、申請準備の早い段階で、宣言情報を控え、申請画面で入力できる状態か確認しておくことです。
6. 申請準備でよく生じる課題と対処法
| カテゴリ | よく生じる課題 | 対処法 |
|---|---|---|
| gBizID(表記・登録) | 代表者名・住所の表記が公的情報と不一致 | 登記・住民票等の原本から表記を統一して入力する |
| gBizID(表記・登録) | 法人情報の表記ゆれ(丁目・番地・建物名) | 法人番号公表サイトの表記を参照して統一する |
| gBizID(メール) | 確認メールが迷惑フォルダに振り分けられる | 申請前にドメイン許可設定を確認する |
| gBizID(認証) | 認証方式が古くログインできない | 取得後すぐに認証設定を確認・更新する |
| gBizID(認証) | 機種変更後に認証アプリを引き継げていない | 端末変更時に認証アプリの移行手順を確認する |
| SECURITY ACTION | 取得水準の選定に迷い申込が遅れる | 要件充足を優先し、選定に時間をかけすぎない |
| SECURITY ACTION | 旧手順を前提に申込を進めてしまう | 申込当日に公式案内の最新版を確認してから着手する |
| SECURITY ACTION | 発行までの所要時間を考慮せず締切に間に合わない | 申請締切から逆算し、余裕を持って着手する |
| SECURITY ACTION | 申請画面に入力すべき情報を取り違える | 発行された宣言情報を控え、入力項目との対応を確認する |
| ログイン確認 | 申請端末でログインできず提出できない | 提出1週間前までに申請端末で全員ログイン確認を実施する |
7. 推奨する準備スケジュールと作業の順序
7-1. 推奨する作業の順序
gBizIDプライムの申請着手(最優先)
発行まで時間を要するため、最初に着手する。他の作業より先行させることが原則。
発行後すぐに認証設定・ログイン確認
取得後当日中に、認証設定の完了と申請端末でのログイン確認を実施する。
gBizIDメンバーの付与と役割分担の確定
担当者がいる場合はメンバーを発行し、入力・確認の役割を明確にする。
SECURITY ACTIONの申込(当日の最新手順で)
当日の公式案内を確認してから着手する。古い手順を前提にしない。
宣言情報の保存と申請画面での入力確認
発行された宣言情報を所定の場所に保存し、申請画面で入力できる状態を確認する。
この順序で対応することで、申請の入口で手続きが停止するリスクを大きく低減できます。
7-2. 余裕を生む事前準備のポイント
- IDやパスワード、宣言情報は保管場所を1つに決める
- 提出前に一度、申請と同じ端末・同じ回線でログイン確認をする
- 代表者の確認が必要な工程は、先に予定を押さえておく
この3点を整えておくことで、締切直前の混乱を大幅に軽減できます。
8. まとめ
gBizIDとSECURITY ACTIONは、申請の入口でトラブルが生じやすい一方、正しい手順で進めれば難易度の高い作業ではありません。
デジタル化・AI導入補助金の申請準備として押さえるべきポイントは次の3点です。
gBizIDプライムを最優先で着手する(発行まで一定の時間を要する前提で計画する)
2 取得後すぐに認証設定とログイン確認を行い、申請端末でも確認する
3 SECURITY ACTIONは手順の変更を前提に、必ず最新版の案内に従って申込む この3点を確認しておくことで、デジタル化・AI導入補助金の締切直前に手戻りが発生するリスクを大幅に低減できます。申請の具体的な手順と書き方は別記事で詳しく解説しています。また、各申請枠の賢い選び方も合わせてご確認ください。
参考法令・資料
- 2026年 デジタル化・AI導入補助金事務局
- 2026年 ITツール登録要領・マニュアル
- 2026年 IT導入支援事業者登録要領・マニュアル
- 2026年 ITツール登録申請にあたっての重点確認事項
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